Day 2 Report
U16 Boysは花徳浜の波を攻略したオカノが見事優勝

曇り予報は外れ、気持ちの良い朝を迎えた大会2日目。

地元の方々の姿や小学生たちのゲストもビーチに訪れてくれるなど賑やかな試合会場となった。

風向きは北よりになり、風速8m前後あった昨日よりやや風は落ち着いた。

台風15号からのうねりがしっかり届き、花徳浜には時折横1本につながった分厚い波がセットとなり連なって入ってくる。

岸から波を待つピークまで、そこまでの距離はないのだが、押し寄せるホワイトウォーターにパワーがありゲッティングアウトに苦労するタイミングがあった。

2日目はキッズチャレンジ カデットクラスU16 Boys そして 同じくキッズチャレンジ カデットクラスU16 Girls 全てのラウンドと決勝戦までが行われた。

試合は全てWSL方式で進行され、U16の選手たちにとっては世界と同じ基準での試合をすることで経験値を上げることができる。

まずスタートしたクオーターファイナルはまだ潮が多い時間帯であったため、水量が多くパワーのある波と、ワイドなショアブレイク気味の波にどの選手も苦戦する展開となった。

その中でも一瞬の切れ目とフェイスを見つけ、そこへアジャストできた選手がセミファイナルへと勝ち進んだ。

セミファイナルヒート1ではブルーのウノマサムネが体調不良のため棄権したため、3名の戦いとなった。ヒートハイエストとセカンドハイエストを揃えたレッドのウノマサハルが1位、2位はホワイトのクニシゲナオト、この2人が決勝進出をまず決めた。

Masaharu Uno

セミファイナルヒート2では、レッドのオカノレンが軽快で切れのあるサーフィンで6.17のグッドスコアを出す。プロジュニアのクラスでは思ったように自信のサーフィンを決めきれず敗退してしまったのだが、ようやくここ花徳浜の波と彼のリズムが合い始めてきたようだった。

ブルーのミヤハラライドもしっかりとしたボードコントロールとフローを持ち合わせたライディングで2位となり決勝への切符を手に入れた。

Ren Okano
Ride Miyahara

潮がミッドタイドの時間になるにつれ、ブレイクが沖にずれ、それが功を奏し技が入るスペースが増えてきた。その時間に合わせてU16 Girlsの決勝がスタートした。

レッドには奄美大島から参戦するヤマダカナ。そり立ってくる波へ果敢に挑戦し、ヒート中のパドルアウトでは難しいと感じればビーチに一旦上がりカレントを使い沖へ戻るタフなヒートをしっかりと25分こなした。コンビネーションに追い込まれるものの最後までトライを続けたヤマダ。

ProJr.にも出場し、今大会で彼女が経験して得たものはとても大きく貴重なものだろう。

ヤマダを見守る奄美&徳之島チーム
Kana Yamada

対するブルーは、すでに日本代表選手として世界各国へ羽ばたいている静岡県御前崎県出身のイケダミライ。波を選ぶ目も素晴らしく、特に8.50のエクセレントスコアを出したライトハンダーは今大会のシングルハイエストスコアとなった。

ブレイクが速い波を走り過ぎることなく、タメを作り波のトップで勢いよくそのタメを解放させるサーフィン。WSLのジャッジが一番注目したい部分をしっかりとこなし、ジャッジと観客を魅了させた。

バックアップとなり得る波を幾つかつかむものの、なかなかグッドレンジには届かなかったが、彼女をサーフィンは25分の決勝で十分に披露し、優勝を手に入れた。

イケダは明日最終日のPro Jrでも準決勝に残っており、そちらへ向けてどのように調整してくるかが楽しみだ。

Mirai Ikeda
Mirai Ikeda
U16 Girls Finalists
U16 Boys Finalists

U16 Boysの決勝は4マンで行われた。

Girlsの決勝の時よりサイドからの風が若干強くなり、ピークでは沖に出るカレントも出始めたのが気になったが、各選手狙いを定めた場所でパドリングを続けながらキープ。スロースターとなった初めの5分間が過ぎた後、ホワイトのオカノレンがまず動き、ライト方向へ一つのトップアクションで5.33をメイク。

その後またもやオカノは5.37をスコアしこの決勝をコントロールする立場に。残り時間を12分残したところで他の3名の優勝に必要なスコアは7点以上となってしまう。

Ren Okano
Naoto Kunishige

ブルーのクニシゲも大きなマニューバーを狙ったり、9分を切った辺りでは、レッドのウノがライト方向へコンビネーションを決めたりと果敢に攻めを続けてくる。

その後グリーンのミヤハラがバックハンドで2つのメジャーマニューバーで4.07をスコア。ミヤハラはこの時点で4位。ただ2位と3位より優勝するために必要なスコアは低く6点台に縮めていた。

そして終始4位だったミヤハラはなんとカウントダウンで掴んだライトでバックハンドアタックを見せ3.33をスコアし、それによって準優勝を手に入れることとなった。

25分はあっという間に過ぎ、U16 Boysは花徳浜の波を攻略したオカノが見事優勝する結果となった。

Ride Miyahara
Winner Ren Okano

明日は試合最終日。台風15号からのうねりは引き続き届く見込みで、風向きも良くなる予報のためファイナルデイに更に期待したい。

選手たちのへボディーケアスペース
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Team Japan Water Patrol System
明日はいよいよファイナルデー

Photographer 土屋尚幸

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